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南国の蘭や果樹たちに触れているうちに、気分はすっかりトロピカル。
バンレイシ科の花(蕾)
人気のある熱帯果樹でなかなか収穫ができず、その味をお伝えできないのがバンレイシ科の果樹です。アンデス地方のチェリモヤ、東南アジアのシャカトウ、その交配種のアテモヤが中心で「森のアイスクリーム」と呼ばれるとろけるような味が特徴だとか。果実は日持ちがしないのでスーパーなどで売られることはありません。

育て方はさほど難しくないとのことですが何故か当温室では樹がなかなか大きくならず、幼果ができても落ちてしまいます。またしオシベとメシベが1日違いで活性化するので自然交配が難しく、確実に収穫するには人工授粉が必要です。ということで何もしない当店では収穫が遠いのも当然なのかもしれません。

バンレイシ科の種類は上記以外にも大変多く、いまだにジャングル奥地で新種が発見されているらしい。当店でもソンコヤ、トゲバンレイシ、ポンドアップル、ビリバ、イラマ、ライモンディア、ギュウシンリなど扱った経験があります。なかなか実や味を紹介できないので、今回は今年咲いた花(蕾)を紹介します。

チェリモヤ_R チェリモヤ

シャカトウ_R シャカトウ

アテモヤ_R アテモヤ

以上3種の花は殆ど同じですが、チェリモヤが大きくシャカトウは小さい。アテモヤはその中間。

ビリバ_R ビリバ

ライモンディア_R ライモンディア

ビリバの蕾は開花すると筒のような空洞ができる。いまだにどのように受粉するのかわからない不思議な花です。

下の写真は今年できたシャカトウの実ですが、肥大化が止まったのでこのままシケちゃうと思います。
シャカトウの実_R


ウニ

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チェリモヤの人工授粉
いよいよGW。この時期は書きたいことが山ほどあるのですが、何しろ年間を通して最も忙しい時期。
ブログの更新もままなりません。

それでも今年は、忙しさの合間を縫ってチェリモヤの人工授粉を行いました。

チェリモヤの花は雌雄異熟なので、花粉を別の花に運ぶ必要があります。
自然界では共生する虫が行うのですが、温室の場合はやはり人工授粉が必要です。

通常、チェリモヤの場合は朝に開花し、開花直後は柱頭が濡れた状態(めしべが活性化した状態)ですが、この時点ではおしべがまだ出現しません。めしべはその日の夜には活性を失い、徐々に枯れていきます。そして次の日の朝、花弁が完全に開いた頃に、枯れためしべの周りにおしべが出現します。おしべも、その日のうちには活性を失って茶変します。

個性や環境による違いはあるようですが大方このような感じなので、1日ずれて咲いた複数の花を使って人工授粉するわけです。
ちなみに、チェリモヤの場合は1日ずれですが、アボカドのように半日(午前と午後)で変わる花もあります。

さて、順を追って見ていきますと;

1.チェリモヤの開花直後の状態
チェリモヤ開花し始めb
  チェリモヤ開花し始め②b

2.開花2日目の朝(左の花は開花したばかり)
チェリモヤ開花(直後と半日後)b

3.柱頭(枯れためしべ)の周りにおしべが見えます。
  ※午後の撮影だったのでおしべも少し茶色いです。
チェリモヤ開花2日目b

このおしべ(花粉)を紙の上にぱらぱらと落として集め、それを別花のめしべにつけます。
フレッシュなめしべは緑色、おしべは白ですが、古くなると茶変します。尚、おしべは多少茶変していても受粉することがあるので、まずはトライしてみることです。

ちなみに今回は夕方しか時間がとれず、かなり茶色くなったおしべを使ったのですが、果たして如何に。


ウニ

チェリモヤの幼果
この幼果を発見したのは2ヶ月前の9月上旬。
ただ、今年は寒くなるのが早かったせいか成長が止まっています。

チェリモヤの幼果b

チェリモヤに限らず、秋以降に結実した熱帯果樹の果実は、その後の寒さでうまく成長しないことが多いようです。

チェリモヤは雌雄異熟のため通常、家庭栽培では人工受粉が必要です。
しかし写真の実のように、虫などの手助けで自然受粉することがたまにあります。


ウニ
アテモヤの実
アテモヤの実です。
以前にシャカトウのことを書きましたが、どうやらこの系統はたまに自然交配することもあるらしいです。
しかし、この実を撮影したのは10月中旬、その後成長が止まったために除去したので、今回も食味することはできませんでした。

アテモヤ・ジェフナーの実b

木がまだ小さいのか、環境が悪いのか。
あるいは結実時期が悪いのか。

当温室では、アテモヤやチェリモヤの花は春先と秋口と2度咲くので、来年はこれから暖かくなる春先に人工受粉してその後の育ち方を見てみようと思います。


ところで、この実は比較的大きくなったので、切り取ったときには中に種ができてました。で、早速植えてはみたのですが、やはりこの時期なので、発芽の期待度は低いです。



ウニ



今年もシャカトウの幼果が
今年もシャカトウの木に実がついてました。
木がまだ小さいせいか、湿気のせいか、毎年大きくなる前に割れてしまいます。
今年もたぶん・・・、期待しないで見守ることにしました。
ジャンボシャカトウの幼果B

それにしても、雌雄異熟のシャカトウが人工授粉もしていないのに実をつけるとは、果たして誰の助けを借りたのでしょうか。それとも、おしべとめしべの有効期間が少し重なったとか・・。

温室にはチェリモヤ、アテモヤやビリバなども沢山開花していますが、毎年シャカトウだけが実をつけることを考えると、シャカトウは、他のバンレイシ科の仲間たちと比べて自家受粉能力が高いのではないかと思えます。

ところで農家さんから伺ったのですが、この仲間は思った以上に加湿を嫌うようです。
今は水の好きなライチの隣に陣取っているので、また模様替えを考えることになりました。


ウニ

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